たのしいきもの 叶や

私個人が日々思っている事、感じている事など気ままにアップしてまいります。

たま~に脱線する事がありますがどうかお許しくださいませ・・・

(※オフィシャルな事ではございません。)

2023.04.01

新たな期がスタート!

◆春の陽気・・・いや、暑いくらいです・・・

今回は4月になったということで今年開催したい事をすこし。

やっと暖かくなって・・・

いや、日中は暑いくらい・・・

ちょうどよい気候の時期が短くなってきてますねぇ・・・

私どものお店がある「広島本通商店街」は春休みということもあってたくさんの人出が・・・

観光な方、特に外国の方がすごく増えてきました。

ようやく世の中が動き出した!

そんな感じですね~

さて、世間話はこれくらいにして今年度はいつもと違うことを取り組もうかなと考えております。

4月も「針仕事教室」や「着物でお花見ランチ」、「雪花絞り体験」と体験・参加型の企画をご用意しました。

◆皆様が「これだっ!」と思う組み合わせていただきます!

今予定していることは、7月に予定している「コーディネート研究会」。

今までは私どもが「こんな感じでどうですか?」みたいな感じでしたが、今回は皆様自身が私どもの所有する着物や帯をチョイスして帯揚げ・帯締めも組み合わせるような事をしようと考えてます。

ま、思いついたというより東北出羽屋の石山さんと知り合いご提案いただいた企画なのですが・・・(^_^;)

皆様が組み合わせたコーディネートは叶やのSNSへ投稿といくつかは1週間店頭にて展示する予定です!

もう一つは、3年前の秋口に開催した「日本酒の会」を現在交渉中です!

あの頃は格でいろんなイベントが中止・延期となっていた時期、本来はゆかたや夏着物をドレスコードにしてやりたいなと思っていたのですが・・・

後日談として、その年は日本酒のイベントもほぼほぼ中止となっていたようで唯一あったイベントだったとか・・・

今年こそはゆかたや夏着物で参加していただける会ができるといいなぁ・・・

まだまだ探り探りですが皆様と一緒に"楽しむ"事が出来る企画をしたいなぁっと・・・

何かヒントをいただけるのもありがたいです・・・

 

叶や 桑原

2023.03.21

お祝い事のお手伝いする喜び

◆やっぱ赤の振袖は良いですね~

今回はお祝いや記念日のお手伝いができる"喜び"について。

現在開催しております「叶やの振袖展」。

成人式に向けて新しいものだけではなく、お母さん、おばあさんたちが着られて振袖のお直しやお手入れ、小物合わせのご相談をお受けしております。

「寸法は大丈夫?」

「汚れやシミはどうしたら良い出ようか?」

「せめて小物だけでも新しくしたい」

などなど・・・

成人されるお嬢様だけでなく、親族の皆様と一緒にあれこれ考えて・・・

帰られる時、「ありがとうございました」と言っていただけて・・・

とてもうれしくて不思議な気分になります。

◆いろんな色柄の振袖たち~

成人式だけでなく、卒業式、授賞式など式典に出席されるときなど"お祝い事"のお手伝いができるなんて・・・

喜んでもらったり、出席して「すごく褒めてもらえました!」など喜びのお言葉を聞けると「こんな仕事ないなぁ・・・」としみじみと感じることがあります。

着物は「100年持ちます」「親子三代でお召しになれます」というもの。

新しいものを用意するだけでなく持ってらっしゃるものをお使いになる事が本来の姿だと思います。

ただ、着物も流行り廃りが若干あります。

まあ時代が反映されてるってことでしょうか?

成人される方には新しいとは思うのでそのままで良いと思うのですが、重ね衿なり帯揚げなり帯締めなりを"新しい色"を取り入れる事をおススメしてます。

それは着物のコーディネートも"進化"しているからです。

形は一緒でも色のバランスや挿し色に使う色などは昔と変わっているところもあります。

◆帯揚げは総絞りだけでなく刺繡物なども

ちょっと偉そうになりましたかね・・・

失礼しました・・・

残念ながら一般的に着物を着られる機会は少ないことの方が多いですよね・・・

いざという時に「どうしたら良いのか・・・?」とお悩みの事が多々あると思います。

そういう時のために私どもは"残らなくてはならない"と思ってます。

それは皆様のお祝いの席に向けて手伝わせていただき喜んでいただきたいのです。

皆様からの「ありがとう」との言葉を力に変えて・・・

このような職業、他にはないのではないでしょうか?

皆様の喜びは私どもの喜びです。

これからも皆様のお役に立てるよう残りつつお役に立てるよう精進してまいります。

 

叶や 桑原

2023.03.20

【 竺仙~長板染の世界~ 】にて

◆今回の"押し"は「長板本染中形小紋中形」!

久しぶりの独り言。

今回は【 竺仙~長板染の世界~ 】を開催してのことを。

今回この会を企画したのは、改めて「竺仙」さん、「長板染」に焦点を当ててみようと担当の近藤さんと話をしたことからでした。

毎年6月に「とうかさん」があるので3月に「ゆかた発表会」をしていました。基本的には「注染」のお品が中心でした。

しかし近年の新型ウィルスの影響もあり「とうかさん」も花火大会も中止ということで私どもも取り揃える量を縮小していました。

辛かったですねぇ・・・ (~_~;)

そんな中、お客様はあえて"夏着物"のご要望がチラホラと・・・

板場に生地を張って型染をする「長板染」は言わば夏の小紋のようにお召しいただける・・・

ただし、よ~く考えてみると「長板染」を取り上げて買いをしたことがないな・・・と。

それで今回の会を開催する運びとなりました。

◆「竺仙」さんのお品にしかついていないという「文化財愛護シンボルマーク」!※文化庁のホームページより

開催して"あ、な~んも知らない・・・"ということに気づかされました。

"一押し"の「長板本染中形小紋中形」。

表・裏に狂いなく型置きをされたお品。

単純に裏を付けないので裏地感が出ないようにと勝手に解釈してました・・・

実はそうではなく、柄をくっきりさせる、微妙な濃淡を表現するため・・・

そしてこれが江戸後期から伝わるゆかたの染め方なんだということも・・・

竺仙」さんの一部お品に"斗栱のマーク"というのがついてる?

今まで「竺仙」さんのマークだと・・・

近藤さんに教えてもらったのは、その昔から変わらない技法や道具を使って作られるものに浸けれるのだとか。

※申請事項だそうです。

◆近隣の史跡がある通りの標識にも同じマークがある!

近藤さんが来られてた時の食事に向かう途中の道路標識に同じものが!

全く気が付かなかったぁ・・・

文化庁のホームページを検索すると・・・

 文化財愛護シンボルマークは,文化財愛護運動を全国に推し進めるための旗じるしとして,昭和41年5月に定められたものです。
 このシンボルマークは,ひろげた両手の手のひらのパターンによって,日本建築の重要な要素である斗栱(ときょう=組みもの)のイメージを表し,これを三つ重ねることにより,文化財という民族の遺産を過去,現在,未来にわたり永遠に伝承してゆくという愛護精神を象徴したものです。

※文化庁ホームページより

◆「松煙染小紋」と「奥州小紋」に染められた「鬼灯」柄!

ただ単に"こだわってます~"というレベルではないのですねぇ・・・

そのことを知るとお品を見る目が変わります。

寸分違わぬ型置きで作られる「長板本染中形小紋中形」。

どこが型継ぎかついつい"粗探し"・・・

それより表と裏の柄位置に狂いがないところ・・・スゴイ!

松煙染小紋」や「奥州小紋」にしても地色を染めるだけでなく所々にアクセントになるように色を挿して・・・細かいなぁ・・・

竺仙」という名前=ブランドの"心意気"と"本物"へのこだわりを改めて知らされた気がします。

私どもはその作り手の想いと一緒にお品を皆様にご紹介するという責任を感じました。

まだまだ知らない事ばかり・・・

日々是勉強ですねぇ・・・ (´-ω-`)

 

叶や 桑原

2023.03.10

準備完了!

◆1階は「フォーマル帯 100本の会」!※3/14㈫まで

今回は展示会準備をしていて思ったことを。

今月は①竺仙~長板染の世界~、②叶やの振袖展、③京都あさみ お襦袢展、④フォーマル帯 100本の会と4つを開催。

正直欲張りすぎたようですねぇ・・・

ありがたいことに、お取引先さんがすっごく応援してくれてたくさんのお品がご用意できました!

検品して、値段をつけて、展示して、写真撮影して、ホームページとSNS(Twitter、Instagram、Facebook、公式LINE)にアップして・・・

どこかで満足してしまっている自分たちが・・・

一堂に会して見るといろんなお品があるのですね~

改めてまだまだ広い世界だなっと・・・

その中で皆さん工夫を凝らして作ってらっしゃる・・・

「こんな色にしたら?」、「こんな柄が面白いのでは?」などなど、皆さんのご苦労が垣間見えてしまいます・・・

もちろん、色や柄だけではありません。

◆2階は「叶やの振袖展」!※3/14㈫まで

素材感や重さなど実用性も考慮しながら作っておられるのです。

ただ、こちら側だけの都合で考えてばかりいては問題です。

やっぱりお客様が"ときめく"ようなお品を作り用意しなくては・・・

どんなお品が良いのか?

最近そのことばかり考えてます。

本来であれば皆様が求めているようなお品を用意したら良いのですが・・・

そうするとどこでもあるようなお品になってしまうように思ってしまうのです。

呉服屋は「セレクトショップ」だと思うのです。

その呉服屋の趣味趣向が選品に影響してくるからです。

そこでついつい私どもの好きなお品を選んでしまい・・・

いけませんねぇ・・・そこで改めて・・・

◆3階は「竺仙~長板染の世界=」!※3/14㈫まで

扱わせていただいてるお品が、作り手さんが"好き"なんです!

色や柄が良いということもありますが、作り手さんたちの心意気に共感しているのです。

どうにかこの方たちのお品の良さを知っていただければ・・・

最後に、お客様、お取引さんなどたくさんの方々の応援をいただいて私どもは成り立っております。

私どもは皆様にいろんなお品をその作り手さんたちの想いと共にご紹介することが仕事です。

ワガママを言いますが、どうか見てやってください。

見ていただけないことが一番つらいことなのです。

まだまだ私どもの世界は広い・・・

そのように思っているからです。

どうかご遠慮なく覗いてみてくださいませ。

 

叶や 桑原

2023.03.07

3/1㈬・2㈭ 京都へ・・・②

◆彦根更紗の帯各種。どれも面白そうです~

今回も3/1㈬と2㈭に行った京都出張の事を。

※本当に写真をだいぶ取り忘れてしまっていることを先にお詫びしておきます・・・

2日目最初にお伺いしたのは「一文」さんご紹介の「三好染工」さんへ。

こちらで作られてる「彦根更紗」の件で打ち合わせ。

なんでも彦根藩の井伊家が秘蔵していたものだとか・・・

他の更紗とちょっと違い民芸的な雰囲気に興味をそそられ・・・

型を使うといっても色を一つ一つ挿していくんだそうです。

たくさんあって選びきれないので帰ってから選ばせていただく事にしました。

さあ、どの柄を選ぼうかなぁ・・・

少~し先ですが発表したいと思います!

◆「和小物さくら」さんらしい色の組み合わせですね~

次に「加藤萬」さんへお伺いして今年のオリジナル帯揚げの打ち合わせ。

生地が決まりデザインのイメージをお話ししてたたき台を作ってくださることに。

楽しみです~

※どんなのかはまだナイショです・・・( *´艸`)

その後、お客様からのご要望で生地屋さん「伊と幸」へ。

近年染め上がった色無地は少なくなってきているのです・・・

一応ご要望の色目があったのでご協力していただくお願いをしてまいりました。

次は「和小物さくら」さんへ。

一緒に「マルナカ」さんが展示会をされていたのでちょっと拝見、えーとかうわーとか思わず声が出てしまうものがた~くさん・・・

今回は"見るだけ"でご勘弁していただきました。

と、要件の春向けの帯揚げを選ばせていただきました。

◆この雰囲気も良いですよね~

ちょうどお昼時、近くに以前お伺いした「こばらがすいたら」さんへ。

前日吞みすぎてしまったので、体に優しい魚の定食をと。

◆「さわらの味噌煮」なんて初めてかも!

今回は「さわらの味噌煮」定食!

ご飯、お味噌汁、サラダ、おしんこ付きです!

◆「さわらの味噌煮」なんて初めてかも!

ついご飯の大盛りを頼んでしまったのですが・・・

結構大きめの器にこんもりと・・・

考えて頼まなくてはいけませんねぇ・・・ (^^;

私どもはオープンと同時の11時半にお伺いしたのですがあっという間に満席に!

しかもこの日は"ワンオペ"ご主人がてんてこまいになってて・・・

本当美味しいんですよ~

お近くの際はぜひ一度ご賞味あれ!

※夜も営業されてます。

◆総絞りの振袖

次に「工芸染匠 成謙」さんに前日に続き訪問、しかし中々の賑わいで後回しに。

そこで「藤井絞」さんへ。

今月の振袖展へ目玉商品になるようなお品を拝見、良いですね~

◆なんでも色見本があるので好みの色で織ぎなるも組んでもらえるとか・・・

さらに田尻さんから"小桜組"の方をご存じだとか。

内にはないテイストでしかもしっかりとした組、4月の「藤井絞祭り」の時にご用意していただく事としました!

◆振袖小物をいろいろと~

そして「衿秀」さんへ。

振袖展への応援のお願い、帯揚げ・帯締め・草履バックなどなど選ばせていただきました!

そこから再度「工芸染匠 成謙」さんへ。

なにか別誂えで作っていただきたく相談、前からどのようなものが良いか検討中。

中々に詰まらず宿題として次回に再度お話しすることとなりました。

少し早めに終わったので"京都文化博物館"で「染の川勝」さんが展j会をしてるとの事、飛び込みで拝見させていただきました。

やはり染め屋によって雰囲気は違うのですねェ・・・

良い勉強となりました!

◆日が長くなりましたねぇ・・・

これにて予定終了、帰ることに。

日が長くなってきましたね。

今回も欲張り放題で色々と訪問させていただきました。

作り手さん、問屋さんなど皆さん試行錯誤ながらいろんなこと考えて行動されてるのですねぇ・・・

さあ!

私どもも新しいことをなにか始めよう!

それが何なのか?

後日お伝えできればと思います。

 

叶や 桑原

2023.03.05

3/1㈬・2㈭ 京都へ・・・①

◆「むつろ」さんの辻が花の染帯!かちん書きがタップリです!

ちょこっと間が空いたBlogは3/1㈬と2㈭に行った京都出張の事を。

写真をだいぶ取り忘れてしまっていることを先にお詫びしておきます・・・

最初に「廣田紬」さんへ先月の「紬と型絵染"澤田麻衣子"展」のお礼を兼ねて訪問。

夏物の素敵なお品がたくさん・・・

ため息がこぼれます・・・

今回は他の作り手さんたち、「あけ田」さん、「むつろ」さん、「摺型友禅 多ち花」さんもおられたのでそちらも拝見させていただきました。

あけ田」さんと「むつろ」さんは6月にお越しいただくのでご用意するお品の方向をちょっとお願いに。

摺型友禅 多ち花」さんは来年の会に向けてどうして行こうか?的な事をちょっとだけお話ししてきました。

今回もスケジュールが詰まっていたので早々に次の場所へ移動。

と、その前に「むつろ」さんで辻が花の帯を一つ選ばせていただきました!

◆大胆な柄の九寸帯!

次に向かった先は「帯の岩田」さん。

急遽行うことにした「フォーマル帯 100本の会」に応援しただこうとお願いを・・・

そこで目にとまった写真の帯を選ばせていただきました!

う~ん、いい感じですね~(*ノωノ)

同時に応援していただく帯の選品、やはり数がありますねぇ・・・

選ぶだけで疲れてしまいました・・・(^_^;)

そんなこんなであっという間にお昼に・・・

◆「スパイスチャンバー」さん!

フラフラ歩いてるといい匂いが・・・

そりゃしますよね~( *´艸`)

一日目のお昼はこちら!

スパイスチャンバー」さん!

◆「スパイスチャンバー」さんのメニュー!

辛いヤツキタ!(≧▽≦)

◆キーマカレー(中)チーズトッピング!

ほ~ほ~(^^)

◆中々の辛さです!

鶏肉のミンチですかね?

油感がなくあっさりとしたお味。

チーズがまろやかに・・・

しかし、後から来るスパイス感がたまりません!

辛いもの、スパイスがお好きな方にはこちらおススメです!

◆トキメキました~

次に「千切屋治兵衛」さんへお伺いして、お客様からのご依頼品と振袖展への応援のお願い。

※写真を撮り忘れまして・・・

次は「工芸キモノ 野口」さんと「増盛」さんへ。

工芸キモノ 野口」さんもお客様からのご要望品と振袖展への応援のお願い。

増盛」さんでも「フォーマル帯 100本の会」に応援しただこうとお願いを・・・

そこでもやはり・・・

ちょこっと「衿秀」さんによって「あさみ」さんへお襦袢の会のお願いに。

おススメの「王上布」と「菱上布」メインにてご紹介する予定です!

※こちらでも写真を撮り忘れまして・・・

そして「工芸染匠 成謙」さんへ。

こちらでもお客様からのご要望品と「振袖展」への応援のお願い。

◆素敵な振袖ですね~

そこからタクシーで「一ノ橋」さんへ。

こちらでもお客様からのご要望品と「振袖展」への応援のお願い。

そこから送っていただき同様な御ねぎをしに「千切屋」さん、「一文」さんとお伺いしてまいりました。

こちらでもお客様からのご依頼品と振袖展への応援のお願い。

一文」さんで見せていただいた振袖、良いですねぇ・・・

こういうのをお召し頂けたら・・・

◆なぜかフライドポテトの写真だけが・・・

目まぐるしく移動して一日目が終了。

一文」さんの高木部長から晩のお誘いがあったので宿泊先近くの以前もお伺いした「博多かわ屋」さんへ。

話しが盛り上がってさらになんか調子に乗ってビールからカボスハイへと・・・

色々食べたのにフライドポテトの写真のみ・・・

美味しかったんですよ、本当に・・・

てな具合で一日目が終わりました・・・

続きはまた後日にです~(*^^)v

 

叶や 桑原

2023.02.28

2月を振り返って・・・

◆春らしい青空!実は屋上看板変わってます!

今回は今月を振り返って感じたことなどなどです。

2月も最終日、今月も終わってしまいました・・・

早い、とにかく日々過ぎるのが早い・・・

温かみのある空の色と優しい陽射し・・・風は冷たいですが空を見ると春らしい青空が広がってました。

振り返れば「澤田麻衣子」さんに来ていただいた時が一番賑わってました。

人柄も含めてお品も優しさにあふれてましたねぇ・・・

その他の日はのんびりとですが・・・

まあそんなにお客様が来るようなところではありませんし・・・

ただ、最近よくご質問されるようになってきました。

「今度、結婚式に出席するのですがこの着物で良いですか?」とか「こんな風になってしまったらどうしたら良いですか?」などなど。

ようやくいろんなことが動き出したんでしょうね。

もう一つは、呉服店減ってきてますしデパートさんの呉服売り場を縮小傾向でどこに尋ねたら良いかということもあるのでしょう。

私どもの業種は大変厳しいものです。

もちろん他のお仕事をされてる方も同様でしょう。

活気のある日常に戻って欲しいですねぇ・・・

◆地色は思ったよりも大人っぽいんですよね~

湿っぽくなっていても仕方がないので、月も替わりますし気分一新!一階のディスプレイを変えてみました!

入口のショーウィンドウは・・・

(左)

着尺:工芸キモノ 野口 小紋「菊銀杏御所解」

帯:織楽浅野 九寸帯「彩七宝霞」 

(右)

着尺:工芸染匠 成謙 小紋「円取割付」

帯:工芸帯地 洛風林 九寸帯「格子(縞)」

春らしい彩とちょっとお澄ましした装いをイメージしてみました。

こちらの両小紋、シンプルだけど華やかでいろんな場面で着ていただけるかなぁと思いながら選ばせていただきました。

 

◆「摺型友禅 多ち花」さんの色使いが好きなんですよね~

入口は行ってすぐに・・・

帯: 摺型友禅 多ち花 染帯「裂取花鳥文様」

着尺:あけ田 小紋「小花」

合わせて帯揚げ・帯締めも・・・

そんなこんなで棚を増やして5体ほどコーディネートしたものを展示しました!

完全に自己満足ですねぇ・・・(苦笑い)

◆木綿着物は「片貝木綿」と「久留米絣」です!

数は少ないのですがこれからの季節に向けて木綿着物も!

同時に半巾帯も展示しました!

な~んかさっぱりと気分転換が出来ました~

◆ちょっとガランとした感じが気になります・・・

あ・・・

2階するの、忘れてた・・・(~_~;)

まあ他の方にしていただきましょう・・・

ちょっと愚痴かもしれませんが、色々とお品をご用意して展示して・・・で、お客様に来ていただけないことが一番つらいなぁっと。

そんなことを感じてしまいました・・・

私どもの役目は来られた方にお品を「ご紹介する事」、初めての方は、勇気を振り絞って入ってこられたのですからお品をご覧いただきながら触っていただいてその風合いなどを感じていただいと思ってます。

ど~しても呉服屋のイメージは"囲まれる"、"売りつけられる"など悪いイメージしかないようで・・・

いつも来てくださる方だけでなく初めて入られた方にもまずは「見ていただきたい!」と・・・

そのことがときによって"しつこい"感じになってしまうみたいで・・・

ごめんなさい・・・(T_T)

◆こちらは・・・後日投稿しますのでそれまでは内緒です・・・

想いとしては着物を、着物を作る方を、着物の世界を知っていただきたい!

もちろん、色々なお気持ちの方がおられるので同じように対応はしないように心がけてます。

単純に「あ~楽しかった!」と感じていただいて「また来てみよう!」と思っていただきたいのです!

ちょっとでも"トキメキ"を感じる事がありましたらご相談ください!

そうは言っても嫌なお気持ちにさせてしまうこともある事と思います。

そのように思われたときはご遠慮なくご指摘ください!

そのご指摘が私どもが気が付いてない"問題点"なのですから・・・

私どもはお客様に育てていただいてるのです!

さあ!明日からは3月!

3/1㈬は定休日ですが京都へ出張してまいります!

そして、たくさんのお客様に来ていただけるようにするには何をしたら良いか?

そのような事を考えながら今できることを目一杯にしていきます!

ご要望がありましたらどうぞお知らせくださいませ!

 

叶や 桑原

2023.02.27

作り手さんたちに心惹かれて・・・「知念 冬馬」

◆知念 冬馬 作 琉球紅型全通帯「朧型:クロッカスと福良雀」※第56回西部伝統工芸展入選作品

今回の作り手さんは「知念 冬馬」さん。

※過去に投降したものを含めております。

知念 冬馬」さんと初めて来てくださったのが7年前の7月。

その時、私はまだまだ無知だったので「知念 冬馬」さんはおろか、「知念紅型研究所」すら良く分かっていなかったのでした・・・お恥ずかしい話です・・・

「寡黙な青年が来た」

それが第一印象でした。

店頭に立ち、お客様にご説明すること自体始めたばかりのころだったとの事。

ただ、色々お尋ねすると私みたいなものにも丁寧に説明してくださいました。

ちょうどそのころ私どものお店のInstagramを始めようとしていた時、最初の投稿は「知念 冬馬」さんでした。

これは今でも自慢です!

◆「たのしいきもの 叶や Instagram」の一番最初に投稿した写真です!

紅型は作り手さんによって印象が違いますよね?

特に「知念紅型研究所」の作品は華やか、いや、派手な印象で、その当時は正直少し苦手でした・・・

(すみません)

来てくださった後はやはり「知念 冬馬」さんの事が気になり、雑誌やSNSなどで作品を拝見、「色合いやデザインが変化してきている・・・」。

「いつかもう一度展示会させていただけないだろうか?」

そう思うようになってきました。

時が流れて、4年前の9月に京都出張の際、いつものようにSNSをチェックしてると「知念 冬馬」さん京都に来ている!

しかも「城間栄市」さんと一緒に!

ひとり興奮して予定を一部変更して会いに行きました。

◆知念冬馬さん、城間さんと共に!

一度お会いしてから3年が経っていたにも関わらず知念さんが覚えていたくれました!

嬉しい~(*ノωノ)

少しお話しさせていただき、今回京都でこのような会をされるようになったのかお尋ねすると・・・

沖縄の若い人たちは紅型のことを知らないのです。」

着物関係の方、お好きな方ではないと知らない世界になっているとは思いもしませんでした。

第二次世界大戦時、沖縄は日本で唯一の地上戦が行われた地ということもあり多大な犠牲者と共に色々なものが焼けてしまったとの事、もちろん各工房も・・・

紅型の戦中戦後の事、道具などは廃材を使って一から作り上げたことなど危機感を感じながら未来へ繋げていく為にお二人で来られたのだそうです。

◆その時展示してあった知念冬馬さんの"両面紅型"の作品!

ちょうどそのころ、知念さんはYouTubeを始められたとの事、工房や技法など丁寧な解説と共にアップされてました。

着物の柄を作る1時間集中」などシュールな会も・・・

同時にSNSを拝見すると毎週のようにどこかへ出張、「え?また東京は?」など驚くほど移動距離!

後から確認しましたら、なんでも2,3か月先までスケジュールが詰まっていて平日は工房で制作、週末は出張とほぼ休みなく動かれていました!

それもこれも"危機感"を感じながら「どうやったら紅型を知ってもらえるか?」からの行動だったようです・・・

私よりだいぶ若いのに・・・

尊敬の念を抱かずにはいられません・・・

その後すぐに新型ウイルスの世に・・・

その年の夏に「竺仙」さんのお力を借りて「竺仙"江戸小紋"知念冬馬"紅型作品展"」と題して会を開催、こちらに来られるわけはなく、ちょこっとだけメッセージをさせていただきました。

◆照れくさくてちょっとニヤけてます・・・(^_^;)

月日が経ち、去年ようやく【"琉球紅型"下儀保知念家十代目 「知念 冬馬」展 】として開催、お会いすることができました!

以前に比べて堂々とした立ち振る舞いに「おお!すごいやんっ!」と親戚のおっちゃん気分!

会期中にお食事をする機会があり色々とお話しさせていただきました。

とても人としての魅力がある方です。

詳しい内容はここで記載するわけにはいかないこともありますのでその辺はご想像にお任せということで・・・( *´艸`)

"職人"さんというより「アーティスト」!

そんなイメージの方です。

まずは「紅型」を知っていただくために色々と模索されている・・・

表には出されませんが色々とご苦労もあるようで・・・

「知念冬馬公認SNSストーカー」としてはこれからも"下儀保知念家十代目 "「知念 冬馬」さんを微力ながら応援してまいります!

※ちなみにTwitterが面白いですよ~(*^^)v

 

叶や 桑原

2023.02.26

作り手さんたちに心惹かれて・・・「松本紬」

◆人柄に惚れてしまった松本さんの紬

今回は作り手さんへの想いを少し。

毎月、いろんな方たちのお品をご紹介させていただいてますが、お気に入りというか心惹かれている作り手さんたちがいます。

まずは新潟の松本ご夫妻が作る紬、私どもでは「松本紬」として皆様にご紹介してます。

お品を見て触ると、柔らか~くそして味わい深い色合い。

「なんでこんな風合いなんだろう?」

いつもそのように思ってました。

実際松本さんたちにお会いしてお話しを伺うと感覚的に理解できたような気がしました。

先代が十日町へ訪問した際ご紹介されてからのお付き合い、糸以外はご自身たちで、草木染の染料となる草木はご主人が、織は大半奥様がされています。

◆この写真がたまらなく好きなんです・・・( *´艸`)

5年ほど前に会をさせていただいた時、資料になる写真をご用意していただきました。

その中の一枚がバイクにたくさんの草花をのせている写真!

何度見てもホッコリして実際に乗っているところを見たわけではないのですが「想像できる~」とときめいたものでした。

(※ちょっと変態的ですねぇ・・・(^_^;))

松本さんとの会話で印象的なのが「俺、これしかできないからなぁ・・・」と仰ったことです。

松本さんたちの技法が「ザ・草木染」と言っても過言ではない工程で作られてます。

草木を摘みに行き、細かく刻み、湯で煮だしそして何度も繰り返し染める・・・

◆去年の展示会の時にご用意していただいた染められた糸たち

近年の技術進化で考えれば手間ひまかけすぎるくらい・・・草木の染料も販売されているし・・・

それでもこだわって今もその工程で作られています。

こんなこともおっしゃっておられました。

「高いお金を出していただくのだから、最初に見て気に入っていただいた色が変わらないようにいつも堅牢度を考えてます」と。

日に焼けたりということも良く聞く話ですし、草木染はどうしても色が変わっていくものです。逆に「育てる着物」としてご紹介もしています。

そこにもこだわってる松本さん。今でも月に1反か2反織れるかどうか・・・

「生活のリズムを変えたくない」

「変えてしまうと今まで作れていたものが出来なくなってしまうかも・・・」

そう話す理由を聞いて感銘を受けました。

◆「臭木」で染めると温かみのあるグレーになるのですね・・・

私どもは松本さんたちを、「松本紬」を知っていただきたくさんのご注文をお受け出来たらと考えていたのですが自分たちが作りたいものの"品質"を維持するためなんだそうです。

自分の思っていたことが松本さんたちには返って迷惑な事だったのかと・・・とても申し訳ない気持ちとどこかで勘違いしていた自分に腹が立ったものでした。

松本紬」で一番好きなのはやっぱり"無地"。

写真のグレーは「臭木」で染めたもの。

グレーなのに温かみがある・・・不思議な感じです。

「松本紬」の証紙には、灰汁精錬している事と何で染めたか分かるように植物の名前を記載されてます。

「大切な大地の恵をいただいたのだからその植物の名前も一緒に覚えてほしい」

松本さんらしいですね・・・

去年開催した時にはたくさんの方にお越しいただき、またたくさんのご注文をしていただきました。

ゆっくりではありますが、1反1反丁寧に作っていただいております。

 

◆急遽開催したお話し会にはたくさんの方にきていただきました

沢山の方に喜んでいただいたので

「2年がにまた開催させてください!」

そうお願いしたのですが・・・

「新しいものが用意できないから4年か5年後にしてもらえないですか?」

こちらも松本さんたちらしいお返事です。

松本さんに「行っても良いよ!」と言っていただけるまで焦らずゆっくりと待つこととします。

沢山ではないですが、松本さんの紬を置いております。

ご覧になりたい方、ご興味がある方はどうぞお尋ねください。

叶や 桑原

2023.02.25

「みんな、同じ立場で」

◆大切なお品たち

今回はお客様、お取引様、そして私どもの関係について思っていることをお伝えします。

良くあることで、「お金を出す方が偉い」みたいな事柄で、出入りの業者様に横柄な対応をされる方がいますがなぜなんでしょう?

私どもは作り手さん、間を取り持って下さる方などがいて初めて商売をさせていただいてます。

その大切なお取引様に対していかにも見下し雑な対応わされる方たち・・・

立場が逆の場合も、年下というだけで、経験年数が少ないというだけで同じような対応をされる方もいます。

私の例として、まだ入ってあまり年数が経っていないころ業者向けの展示会にてある業者さんに全く相手にしてもらえないということがありました。

その時は弊社の社長について行っていたのでその業者さんは社長にはテキパキと対応・返答していたのにもかかわらず、私が質問すると明らかに面倒くさいような表情・態度をされました。

そのようにされたら「もう行かん!」っとなりますよね?

◆こちらも大切なお品たち

それでも色々と探し物、情報を探しに月一で京都に出向いてます。

その方は、今では私の色々な事(立場、年齢)を知って随分と変わられました。

まぁずーっと気にしててもしょうがないのですから良いのですが・・・

「本性見たなぁ・・・」と思ったものです。

さて、自分に置き換えたらどうだろう?

来てくださる方、お買い物をして下さる方、来られる方は皆大切なお客様、その大切にしなくてはならない方々にキチンとできているでしょうか?

言葉使い、マスクをしているといえども表情、どうなんでしょうか?

ちょっと自分が出すぎてるとき、調子に乗ってしまっている時などなど、毎日家に帰る道中反省する事ばかりです・・・(^_^;)

私の事はひとまず置いといて、その来てくださる方について滅多にないのですが少しだけお伝えさせてください。

◆2/26㈰まで開催の「澤田麻衣子」さんのお道具です!

「呉服店」ということで皆様最初は"勇気を振り絞って"入られて来られるとよく聞きます。

そのような思いをしてまで来ていただいて本当にうれしいです!

しかし、中には・・・

・展示してある商品を乱雑に扱う

・ご自身が得をしたいがために無理難題を言われる(異常な値引き要求)

・威圧的な態度

などなど、どうしても受け入れがたいことをされる方が稀におられます。

先に記載した3点の事柄をされる方は「私はお客だから偉い」とお考えなのでしょうねぇ・・・

だいぶ愚痴ですね・・・(^_^;)

と、とにかく社会での人間関係で一番ギスギスする事ですね。

そこで思うことは「みんな同じ立場で」ということです。

◆お客様から頂いた「梅」、あっという間に”満開"です!

品物を作らないと次が作れない⇒品物がないと商売ができない⇒欲しい、必要な品物がないと困る、ということと、買わない⇒売らない⇒作らない、とどちらになっても皆が困ってしまうものです。

以前勤めていた会社で「三方良し」との言葉をよく聞きました。

「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会貢献できてこそ良い商売と言えるに」

近江商人の哲学の一つなのだとか。

※インターネットより引用

どちらが偉いのということなく、お互いの立場や状況を踏まえてお互いを尊重して接していければ"皆、心穏やかでハッピーな気持ち"になれるのではないか?と。

日々反省、日々感謝、そしてみんな同じ立場で」と。

そのような想いを持ちながら皆様をお待ちしております。

叶や 桑原

2023.02.24

「着物がある生活」で気づかせてくれる事

◆以前に撮影したものです

今回は「着物がある生活」についてです。

私個人として、洋服も好き、スーツも好き、ジーンズも好き、作業着も好き、古着も好きと着るものに関してはほとんどの物が好きです。

そして人様違うところは「着物を着る」という所です。

この話は来られる方にはほとんどお話ししている事(しつこく言ってご迷惑をかけているかも・・・)なのです。

職種なので「着物を着る」こと自体大した話ではないのですが、皆様も"着る"ことで色々と気づかされることがあると思います。

最初はなんだかみられているようで気恥ずかしい気持ちに、そのうち慣れてきてちょっと気取って歩いたりなんかして・・・

そうしていると着崩れが気になって、襟元を何度も直したり・・・

(元々ナルシストの気があるので・・・)

◆夏・単衣のものです

また、「姿勢が悪い!」とお客様からの指摘で常に胸を天井に向けるように意識していると年末の健康診断で身長が1㎝伸びてました!

着物を着ると動きなど意識するようになります。

歩き方、立ち方、物の取り方などなど・・・

時間が経過していくと、他の方が着てられる姿を見ながら「何が違うのかな?」と思い質問して情報を得ながら改善していきました。

基本的に最初は木綿着物やゆかただったので、色や柄だけで選んでました。

奇抜な色(黄緑とか・・・※写真は昔過ぎてございません・・・)で楽しめてもいました。

しかし、春・夏・秋は何とかなっていたのですが、やはり冬は寒い!

おまけにシワや生地の伸びが気になり出して・・・

そうするとなんとなく素材などにも興味が湧きだして・・・

やはり絹物は良いですね~

スッとした出で立ちで絹独特の光沢に惹かれていきました。

そして作り手さんやその担い手の方にお会いする機会が増え益々織や染めに興味を持つようになってきたのです。

だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、「着物を着る」ということは一般的な人と比べて「人生得をしている!」と思っているのです。

◆近江縮に桐生絞りの帯を!

それはそれぞれの「洋服の良さ」だけでなくさらに「着物の良さ」も知っているからです。

以前にも触れましたが、日本人の「美の感性と色彩感覚」は世界に誇れるレベルの物だと思います。

着物の事だけで例を挙げますと、例えば帯揚げもしくは帯締め1つ変えるだけでまた合わせる色によってイメージを一新できる、男性で言えば角帯だけでも雰囲気を変えられる、それぞれほんの数㎝の事なのにこれだけ全体に影響を与えてくれる事に改めて驚きを感じました。

着物や帯の柄をほんの少しずらしてみたり、反物の柄を非対称にしてみたりと・・・

大げさかもしれませんがいろんなお品に触れたりしていくと日々感銘を受ける事ばかりです。

もう一つ、構造上ほぼ反物を真横に切るだけですので洗張りをして反物に戻し再び仕立てる事ができる・・・

日本人の「ものを大切にする心」の真骨頂ではないでしょうか?

◆女性用の「番傘」柄の夏着物!

数年おきに洗張りしてもう一度仕立ててさらに数年後洗張りをして・・・

傷んで来たら最終的には雑巾にして生地の役目を全うさせる・・・

なんだか尊いことですねぇ・・・

その他にも、技法の成立ちや歴史、卓越した技術保持者(人間国宝の方など)、技術を継承する人伝承する人、作る側だけでなく、仕立て師さんや悉皆屋さんなどなど私どもの業種に携わってらっしゃる方々は「良いものを作る、守っていく」と思われている方がほとんどだと思います。

もちろん、商売ですので色々な会社様の考え方や運営の仕方はあります。

そんな中で私どもは諸先輩方が作ってくれた繋がりを意識しつつ大切に守りながら関わってくださる方々をご紹介していきたいと思ってます。

すべての方々に"感謝"です!

最後にこのような生活を皆様にしていただければと思い「着物を着る生活」を私の理想で"妄想"してみました・・・

以前にも投稿したのですが改めて一読願えたら幸いです・・・

休みの前日に明日着る着物を用意する

何を着ようか?
帯は何を合わせようか?
帯揚げは?
帯締めは?
コーディネートはどれがいいかな?
当日は少し早く起きて着付けをする
衿がキチンと整った、帯を結んだ形がキレイにできたなどなど…
日々の暮らしとは違うもう1人の自分へ…
週末や月一の”違う自分"になる
 
仕事の時、着飾る時、くつろぐ時など洋服生活に「着物」が加わったら…
着る事=ファッションだけでなく作り手の想い、職人の技、伝統や歴史に心を整え動作一つ一つを意識して…
受け継がれてきた色彩感覚、柄の構図など「着物」だからこそ感じられることがあります
 
日々の暮らしに心も穏やかにしてくれる「着物がある生活」を皆様に過ごしていただきたい・・・
 
叶や 桑原

2023.02.23

「実物を見ながら色々と知っていただきたい」

◆澤田麻衣子さんの型絵染帯「ライラック」

今回は「切実な願い」です。

大げさなのですが本心なので少しばかり記載させてください。

以前もお話ししましたが「呉服屋は入りにくい」と思われることが多く、ご来店していただける方は沢山ではありません。

これが何かを特集している期間ですととても辛いのです。

今回の【紬と"型絵染"「澤田麻衣子」展】には澤田麻衣子さんがご来店されてるときにたくさんの方に来ていただけました。

本当にありがとうございました!

たくさんの方に見ていただけてこちらとしても非常にうれしかったですし、お店をしていますとたくさんのお人が来られることが一番うれしい!

ただ、毎回そうではありません。仕方がないことですが全く来ていただけない企画もございます。

その時はメチャクチャ落ち込むのです・・・(~_~;)

色々な企画について開催時期の約1年前くらいから準備をはじめます。

※急遽開催することも結構ありますが・・・

作り手さんや産地・問屋さんに「こういうイメージで」「こんなお品が欲しい」など色々お願いしてたまにはアクシデントもありながらご用意してます。

◆3月開催の竺仙さんの会に合わせて写真撮影中・・・

本来であれば、たくさんの方のご要望などを聞いてそれに沿った企画を考えるべきなのでしょう・・・

ただ、そうしてしまうと"どこでもいつでも見れる"企画となってしまうと考えるのです。

そこで私ども(と言うより、私)がお伝えしたい事は、お品だけでなくそれを作っている方(産地も含め)、それに携わってる問屋さんやメーカーさんたちの事も一緒にご紹介したいのです。

それは私どもが皆様におススメするお品とそれに携わる人たちの物語を商品を通じて見て、知っていただきたいのです。

しかし「呉服屋」へは用がなければ行くことは無いのですから・・・

確かにそうです。

でも、来ていただきたいのです!

これは私のワガママなのですけどねぇ・・・

呉服屋はカッコいい言い方をすると「セレクトショップ」なのです!

同じ産地のお品でもお店によって取り扱うものが違うものです。そして、その地域にはそこでしか扱っていないお品も・・・

超有名なものではないにしても超マニアックなものなどを扱っている場合もあるのです!

もう一つは私も含めたスタッフの事も知っていただきたい!

◆3月開催のあさみさんの長襦袢「菱上布」別染めしました~

この職業が好きで着物が、その作り手が好きなスタッフを皆様にご紹介したいと・・・

「着物を買ってくれ」と言いたいのではなく「着物の事、文化、歴史をもっと知って欲しい」と思っているのです。

そしてそこに"トキメキ"を感じた時に相談してほしいと・・・

だいぶ愚痴のようになってしまいました・・・(=_=)

すみませんでした・・・

本通り商店街あたりに来られたらどうか立ち寄ってみてください。

いろんな世界があるのです!

たくさんの方といろんなお話をしながら私どものお品をご覧いただきたいものです。

もしかしたら知らない世界があるかもしれません・・・

心よりお待ちしております!

 

叶や 桑原

2023.02.22

「組み合わせを愉しむ」

◆帯締めは「有職組紐 道明」さんのお品

今回は小物合わせなどについて。

「どれを組み合わせたら良いかわからない」

「毎回同じもので合わせている」

このようなお声を聴く事があります。

以前は小物類がそれほど置いてなく、ご納得行くご提案が出来ていませんでした。

そのことも含めて一昨年より帯締めや帯揚げなどのコーディネートを"楽しんで"いただけるように毎月少しずつ買い付けをして、現在は帯締めで約120本、帯揚げで約300枚常時ご用意するようになりました。

※たま~に買い付けを忘れてしまうこともありますが・・・

もう一つの考えとして、小物類のご相談なら来店し易くなるのでは?と思ったからです。

少しずつですがフォーマルな装い、普段着を楽しむ装いとご相談していただける機会も増えてまいりました。

(本音はもっとたくさんの方に来ていただきたいのです!)

◆フォーマルからカジュアルまでの帯揚げを展示している棚

コーディネートのご相談時にお尋ねする事柄がいくつかございます。

どのようなものをお召しになるのか?

(訪問着などのフォーマル?小紋や紬などのカジュアル?など)

どのような場面なのか?

(着られる時期・季節はいつ?結婚式?パーティー?仲間内での集まり?など)

どのようなお立場で出席されるのか?

(親族?ご友人?会社の同僚?など)

上記の事柄はもちろん、普段ご自身で楽しむためのコーディネートのご相談もお受けしております。

そういった中で一番答えに悩むことは・・・

なんにでも合わせられるもの

確かにあれやこれやと考えなくて済みますし数を増やさずに済むのですからそのように考えられることは間違えではございません。

◆色、柄など場面ごとに合わせていただけるように・・・

ただ、「なんにでも合う」ということは"無難に"や"何かを我慢して"とか曖昧な組み合わせになってしまうことが多いのです。

ご無理にとは言いませんが、着物と帯に、場面に、立場に、今の気分にピッタリな組み合わせにすることをおススメします!

これは着物の事だけでなく、普段から色々選ばれることにも通じると思います。

もちろん色々なお考えがあると思いますので強要しようとは思っておりません。

こちらの考えとしまして、皆様ご自身がご納得できた華やかで素敵な装いをしていただきたいのです。

「それでは他には使えなくなるのでは?」

そう思われるかもしれません。

ある方にこんなことを言われたことがあります。

着物に合わない色はない!

極端な言葉だと思われますが、案外当てはまることが多いのです。

◆今年は履物にも力を入れいようと思います!

すべてのお色ではないのですが、前回も記載しました通り洋服の時には合わせないような色合わせを着物の時は出来てしまうのです!

そのことを知ってしまうと着物の"面白さ"に気付かされます。

話しが少し逸れてそれてしまいましたがお気に召したものは必ず使っていただけます。

ただ単に色合わせ、柄合わせしたものの方がその時しか使わずに終わってしまうことの方が多いと思います。

最初からそのようには思えないと思いますが、着物だけでなく色々と選ばれるときの基準として・・・

ときめいたもの

をお選びください。

それが一番公開しないことと思っております。

ちょっと偉そうでしたかね・・・(^^;

まずは色々と見て、触って行くことをぜひしていただきたい。

そんな思いも込めて、ご遠慮なくお越しくださいませ!

 

叶や 桑原

2023.02.21

「呉服屋は美術館」

◆2/21㈫の1階の風景

突然ですが、"Blog"的な事を「独り言」と題して始めます。

不定期で単純に日々思っている事、感じていることを気ままに残していこうと思います。

今回このような事を始めようと思ったのは、私どもというより私個人(桑原)の想いを皆様に知っていただけたらと思ったからです。

私ども「呉服屋」は、その職種柄どうしても"入りにくい"、そして"買わされそう"と思われる方がほとんどだと思います。

こればっかりは色々ご説明させていただいてもなかなか・・・

正直、あんまり忙しくもないので"見る"だけでご来店されてもとてもとてもうれしいものなんです!

こちらから言うのもなんですが、「呉服屋は美術館」と思うのです。

超有名な方のものでないにしても、ほとんどのお品が「手仕事」でできたお品=作品だと思っております。

◆2/21㈫の2階の帯揚げ・帯締めコーナー

そして、生地合いを見ていただくために触っていただき、絹独特の発色を見ていただき、実際に纏ったらどのようになるのかなど「体感型美術館」と思っております。

織物にしても染物にしてもどちらも成立ちなど歴史的背景もあるのでそんなところも面白い!

知っていて得をするとは言いませんが知らないより良いとも思います。

世界中を見渡しても「着物」のような衣装はないのではないでしょうか?

伝わってきた技術(織、染、絞り、刺繡など)を「着物」というキャンバスを使って表現をする・・・

日本だから、日本人だから出来上がったものだと自負できるのではないでしょうか?

そして一番は「色彩感覚」!

洋服では合わせない、合わない色の組み合わせも「着物」だと思いのほかよく合うということがあります。

小物合わせ然り、帯揚げも帯締めも全体の大きさに比べるとほんの少しだけなのにまるっきり雰囲気を変えることができる!

 

◆2/21㈫の2階の風景

ひとり熱くなってしまってますね・・・(^_^;)

私もこの業種に付かなかったら知りえない世界でした。

だからこそ皆様に知って欲しいと強く思っております。

着物を着なくても、まずは絵として、美術品として観ていただければ・・・

そして私ども「たのしいきもの叶や」というお店や働いている者の事を知っていただければ・・・

あまりイメージも沸かず悪いイメージのニュースやうわさが出る業種で本当に辛い思いをすることも多々ございます。

しかし、私どもは物だけを販売するのではなく皆様の着られる場面や想いと共にそのお手伝いをさせていただきたい!

その前に、今後着ないとしてもまずはお店を作品を観ていただきたい!

どうぞご遠慮なく観てくださいませ。

 

叶や 桑原