たのしいきもの 叶や

2023.11.28

「"小倉商店"結城紬 展」を終えて・・・

「"小倉商店結城紬 展」無事終了しました。

今回の一番の出来事は、小倉商店:小倉 進吾社長田中 紀久美さんとお会いできたこと!

お二人が来てくださったおかげで久しぶりにたくさんの方々が来てくださってとても"たのしい"時間をすぐすことができました!

感謝しかありません!

同時に非常に勉強になる事が沢山・・・

厳しい状況の中、試行錯誤と伝統を守る事を同時に・・・

色々なお話しながら糸つむぎの実演をする田中さん。

きゅ、きゅ、きゅ、と音を立てながら・・・

これほど糸作りの工程があり、手間も時間をかけてそしてやっと機に上がる・・・

携わるそれぞれの人たちの想いをのせて・・・

100gの真綿で一桶、できるまで約2週間、一反分紡ぐのに約3か月から3か月半かかるとか・・・

尊い世界ですねぇ・・・

◆先代の着物を洗張りしてきているのです・・・

会の時に私どもの会長が着ていた着物は、先代が着ていた男物の本場結城紬「もく)」。

※洗張りをして仕立て直したそうです。

緯糸に二色の色糸を使うことで不思議な色合いになっとります。

その代わり糸量が増えるので少し重め、生地が丈夫なのだとか。

小倉社長に見てもらうまでわからなかったそうです。

小倉社長曰く・・・

「杢は直近6か月で1反織られてますね」

「ちなみに絣の本場結城紬は6か月で10反です」

え?そうなんですか?

糸作りに3か月染や織り上げるまでと考えると・・・

「杢」ってもしかして織ってる機屋さんて一つしかないの?

昨年度の本場結城紬の総生産反数は550反、今期は450反の見込み。

地機は絣物をメインに、高機は無地・縞・格子のみ・・・

それを考えると、いかに織られていないものかと判明しました。

「昔は沢山織ってたのにねぇ・・・」

と、田中さん。

◆そりゃ欲しくなりますよ・・・

ニュースなどで物価高や賃上げしなくてはなどと聞きますが、状況はともかくものにあふれている世の中と思ってます。

正直お給料もいっぱい欲しいし贅沢もしてみたい・・・

小倉社長と田中さんが来てくれたことで、薄れていたことを思い起こすことができたと思います。

心豊かに・・・"

私が言うのも何なんですが、何かを手に入れて満足するのではなくその想いを受けて所有したいと着てみたいと・・・

今回は「今幡部」のちぢみを着てみたいと思いました。

"結城の里"に戻してしっかりと地入れ(糊抜)をしていただきます。

どのような風合いになるか?帰りが待ち遠しいです。

世の中にあるものにはそれぞれ物語があると思います。

軽いものからしょーもない事、悲しいこと、腹が立つこと、色々と・・・

皆様に少しでも心温まる出来事があって欲しいものです。

心豊かに・・・"

その言葉を合言葉に・・・

 

叶や 桑原