たのしいきもの 叶や

≪再投稿③≫~10/14㈮からの「草木染め・手織り・・・ 松本紬展」に向けて~ 同じ草木でも使うところが違うとこんなにも色が・・・「“究極の草木染紬【松本紬】展」究極と伝えたくなる仕事その③

※2020年9月に投稿分の再投稿です。

「“究極の草木染紬”【松本紬】展」より、今回は松本ご夫妻の草木染めへのこだわりをご紹介いたします。

~ 臭木(くさぎ)の場合 ~

日本各地にも自生している臭木。

こちらも染料として使っておられます。

ただ、臭木の場合は摘み取ってきて・・・

がくと、

実と分けて染料にするそうです。

がくは・・・

グレーに!

時期や取れた場所によっていろんなトーンのグレーに!

さらに・・・

透き通るようなグレーに!

松本 英利さんは、

「黄味も赤味もない素直なグレーに染めたくて・・・」

と、おっしゃっておられました。

写真ではわかりにくいですが光にあたると透き通るようなキラキラしたシルバーグレーに!

 

また、実の方は・・・

写真では濃くなってますが、淡いターコイズブルーに!

ただし、たくさん染める事が難しいとの事で・・・

縞や格子の挿し色として!

こちらは、臭木のがくと実で染めた糸で織り上げたものです。

臭木には松本さんと私どもの間に一つお話があります。

私どもの先代が松本さんに、

「臭木で染めた無地を作れ!」

と、会うたび言っていたそうです。

その都度松本さんは、堅牢度を考えると色が変わるかもしれないということで

「作りません!」

と、断っていたそうです。

でも、この色を見てしまうと

“臭木の無地”

を見てみたいなぁ・・・(*´ω`*)

★こんな感じであちこちから採取してきて・・・

◆ まとめ ◆

松本ご夫妻はこうおっしゃいました。

「誰にでもできる事してるんだよ」

やればできるのかもしれませんが、やろうと思って実行するか・・・

途方もなく時間と手間をかけて作られるその織物。

自生している草木を少しずついろいろな場所から集めて煮だして染めて・・・

その愛情のこもって織上がったその布はとても神々しく見えます・・・

「染めたいもので染めたい色に、織りたいものを織りたい」

そして以前、松本 英利さんがこうおっしゃいました。

「俺、これしかできねぇから」

私どもはこれを“究極の草木染紬”と思っております。

 

※松本さんへのラブレターみたいになってしまった・・・ (;^ω^)

● 松本 英利 さん

● 松本 文子 さん

その色、風合い、自然のものを用いて生まれたその紬は作り手の想いや人柄まで表しているような…
絹糸を藁灰より抽出した灰汁(アク)で製錬し、自生している草木を用いて染め、そして織り上げる…
私どもの先代が惚れ込んだ”究極の草木染紬”【松本紬】。

松本ご夫妻は出会われて30年余り、愚直で真摯な物づくりの姿勢を崩すことなく続けてこられました。

孤高に生き抜いてこられたお二人の人柄と作品、写真だけでは伝えきれない”色”や”風合い”をぜひ触れていただきたく思います。

皆様に見て、触れていただきたい!
どうぞお時間を作っていただきお立ち寄りくださいませ!